「犬神家の一族」市川崑 1976


犬神家の一族 (1976年版) 予告編

1976年制作、横溝正史の同名小説を市川崑が監督、映画化したもの。角川映画の1作目でもある。出演は主人公の金田一耕助石坂浩二、脇役に高峰三枝子あおい輝彦島田陽子など。

大晦日の「笑ってはいけない」で犬神家のパロディをやっていて、また観たいと思ったら、まさかの翌日深夜に地上波放送という奇跡なのかKBS京都が意図して狙ったのか良く判らない流れで、何年かぶりの視聴。

何度も観てる映画なので、今回はだら観ならがも、美術に注目して鑑賞。和洋折衷の犬神家の屋敷(和室でも照明は洋風だったり、縁側に面した和室の畳の上に椅子とテーブルをおいてテラスルームっぽくしてたり)の作りは面白いなぁと思う。

ところで、映画では第四の殺人(有名な湖から両足だけが付きだした死体)の見立てについての説明がない。一応、斧による殺害なので見立てとして成立しているとは言えるけど、何故、湖で逆さになっているかの説明はない。崖から落としたらたまたま偶然そうなったというだけで、衝撃的な絵面以上の意味はない。原作では一応、見立てのためにあのように死体を細工したということになっているのだが、その見立てが「いくらなんでもそりゃないわ」という感じなものなので、監督の市川崑や脚本家の判断でオミットされたんだろうか。そこら辺の真相、是非とも知りたいものだ。(映画の構成上、第四の殺人の被害者の正体はすでに明らかであるから見立てが成立しないという理由も大きいんだろうけど)


犬神家の一族 (1976年の映画) - Wikipedia